いつかは入りたいと思っていた新潟県の赤湯温泉。
せっかく行くなら苗場山を登ったあとに入ろうと決めていた。
まず苗場スキー場の駐車場を通るんだけど、フジロックで使われているので不思議な感じ。
そこからすぐ6キロくらいのダートを走らなければいけない。
荒れた場所もあるので気を使うなあ。
なにしろW800での初ダートになってしまったので。
でも低回転でのトルクがあると安心して走られることが分かった。
このときは崖崩れあったので、少し手前から歩くようになっていた。
本来はここまで車で入れるようだ。
まずは林道を30分くらい歩く。
まだハイキング気分で歩ける。
林道の終わりになり、橋を渡るときれいな川が流れていた。
滝がとてもさわやかで落ち着ける。
のんびりと余裕があるのはここまで。
ここからが峠を越える登山道の始まり。
単なる山奥の温泉だと思っていると大変なことになるかも。
思ったより急な登りがあるので本格的な登山を味わえる。
まあ、苗場山を登ることを考えればハイキング気分なんだけどね。
神秘的な森の中も通るので楽しめる。
途中には携帯の電波が通じる場所があった。
帰りにタクシーを呼びたい人はここで使うしかない。
これから向かう赤湯温泉では携帯が通じないので。
ついに赤湯温泉の間近の川と橋が見えると、これまた急な坂を下りていくことに。
最後まで気が抜けない。
やっと赤湯温泉の山口館に到着。
ゆっくり歩いて、コースタイムとおりの2時間かかった。
さあ、楽しみの温泉だ。
三つあるうちの「玉子湯」へ。
川のすぐ目の前で最高の気分。
玉子湯の手前には半露天の「薬師湯」。
昔の湯治小屋だったときは内湯だったそう。
少し離れたところに屋根のある半露天の「青湯」。
昼間の日帰り客のいるときは女性専用。
三つの温泉とも泉質が違うので、それぞれ楽しめた。
やっぱり登山のあとの温泉は格別。
日帰りでわざわざ来て帰るより、泊まって何回か入るべきだね。
宿はきれいな山小屋といった感じだった。
しかも電気がないので、夜はランプの明かりだけ。
最近は標高のある山小屋でも自家発電があるのにね。
山好きのおばあちゃんの話が楽しかった。
昔は白馬岳や白山などたくさん登ったそう。
そうだよね、この宿だって歩いてしか来られないんだから。
あの峠を越えられる足腰の丈夫さには感心。
宿は家族で運営していて、あと息子さんと孫の青年がいた。
夕食のあと、囲炉裏を囲んで孫の青年とお客さんとで話し込んだ。
やはり泊まり客は登山者が多いみたい。
寝る前に星空を見ながら入った温泉が最高だった。
真っ暗なのでロウソクの行灯だけで、これまた雰囲気がよかった。
翌朝、宿の前を流れる川がきれいだった。
この川が台風が来ると、激流になって大変らしい。
起きてすぐと朝食後にも温泉に入ったので、完全に湯治している気分になった。
ただまた2時間歩いて戻るのが複雑な気分。
さて、残念だけど戻ることに。
帰りの登山道で荷物を運ぶ青年のお孫さんと会った。
朝に荷物を取りに行って戻って来たらしい。
歩いてしか行けないから人の力が大切なんだ。
若い人が継いでくれると山奥の温泉も安心だよね。
ゆっくりと歩いて登山口まで戻り、あとはWで再びダートを走って帰った。
苗場山と赤湯温泉の充実した歩きを堪能できたかな。