さあ、今度はピラミッドピークだ。
だんだんと岩場登りも慣れてきた。
ピラミッドピークに登ると西穂高岳が迫ってくるようだ。
あとは頂上を目指すだけだ。
最後のがんばりで断崖絶壁の岩場を登ると、ついに西穂高岳の山頂に着いた。
360度の大パノラマが広がる2909メートルの山頂に感動。
目の前のジャンダルム、奥穂高岳が迫力満点。
だんだんと雲が出てきたので、わずかに槍が岳の頭が見えた。
眼下には上高地がよく見える。
しばらく山頂で景色を見ながら休憩。
いつまでもいたい気分だったけど下山することに。
今度は降りるときのほうが更に神経を使う。
途中の崖のガレ場で不注意で小さな石を転がしてしまった。
下の登山者のほうに落ちなくてホッとする。
すべての面で注意して歩かなくては。
ガスが出てきてしまい、やがて真っ白になってしまった。
どうやら昼になり、急激に気温が上がったためだろう。
やはりガスの中だと肌寒くてジャケットを着る。
またピラミッドピークや独標などのアップダウンを乗り越える。
ようやく普通の登山道になるとホッとする。
ガスに包まれて景色を楽しむ感じでないので、あとは一気に西穂山荘まで降りる。
西穂山荘で最後の休憩をしてから西穂高口駅へ。
最後に登山渋滞があり、ゆっくり歩いて登山口に着いた。
かかった時間は登山口から山頂までの登りに約4時間、下りに約3時間、休憩で30分といったところ。
雪のため慎重になったこともあり、合計で7時間半なのでいいペースだったと思う。
紅葉の時期だと山頂はもう冬の始まりだと実感。
最後に西穂高口駅の展望台へ寄ってみるが、まわりの山々はガスっている。
今、来ている観光客の人は残念かも。
この展望台へ来るだけなら、真冬に白い北アルプスを見るのもいいだろうなあ。
ロープウェイ乗り場に行くと、すごい人が並んでいる。
特別に10分間隔で動いているが、40分も並んで乗ることに。
なんだか最後に疲れてしまった。
しらかば平駅に着くと晴れているので、やはり標高のある山だけの雲だった。
駅前にある足湯につかろうかと思ったが、早くキャンプ場の露天風呂に入りたい。
駐車場を出発して、途中の酒屋でビールを買ってから戻る。
キャンプ場は多くの人で混んでいた。オートバイもたくさん停まっている。
料金が高めでも温泉があるキャンプ場に来るんだなあ。
すぐ温泉に入ると登山の疲れが取れるようだ。
ああ、西穂高岳に登ったんだよなあと、しみじみとこみ上げてくる。
数年前は西穂高岳に登るなんて考えてもいなかった。
そのうちロープウェイで展望台に行こうかくらいだったし。
賑やかなキャンプ場で今夜も焚き火をして酒が進む。
寝る前にまた温泉に入ってから寝ることにした。
あまりの睡魔に起きていることができなくなっていた。
翌朝も快晴だ。ただサイトは林間だから早朝は日陰で寒い。
朝風呂で暖まってからコーヒーと朝食を作る。
のんびりと過ごして、日差しが当たるようになってからテントを撤収。
連泊したキャンプ場を出発すると、雄大な笠が岳が迫ってくる。
いつかは笠が岳にも登ってみたいなあ。
疲れもあったので、寄り道をしないで来たルートで帰ることにした。
安房峠の旧道を通ると、今日も焼岳の登山口には車がたくさんだ。
なんだか焼岳に登ったのが昔のようだ。
あとはR158をずっと走ってから中央道の松本インターへ。
思ったより渋滞もなく、快晴の高速で帰った。
今回は連日で焼岳と西穂高岳を登ったので充実した山登りとなった。
特に西穂高岳は本格的な岩場の連続で、忘れることができないほど感動できた。