那覇バスターミナルからバスで1時間ゆられて安座真港へ着く。
小さな安座真港と久高島の新徳港にはフェリーと高速船が交互に出ていた。
午前11時半に高速船で久高島へ向かう。
満員に近かったので思ったより久高島に行く人が多いようだ。
この日は晴れていたが風があったので波があり、高速船は跳ねながら約15分で着いた。
今回は年内で切れてしまうANAのマイルを使って、特典航空券で沖縄に来たのだ。
どこへ行こうか考えていたら、本島南部の斎場御嶽(せいふぁうたき)から見た久高島が浮かんだ。
久高は神の島として知られており、周囲8キロの細長くて小さな島。
新徳港に着くと静かな集落はすぐだった。
とりあえず歩いて数分の素泊まりの宿に向かう。
荷物を置いたら、港の近くにある「けい」という食堂で昼食。
海ブドウ丼がとてもおいしい。島で海ブドウの養殖が盛んなだけある。
夏のような陽気だったので、昼から飲むオリオンの生が何ともいえない。
イシキ浜はニライカナイからの来訪神が到着する港になっている。
長い時間のんびりと静かな海を見ていた。
島の最北のカベール岬への白い道がまっすぐ伸びていて気持ちいい。
両側にクバが生い茂り、どこまでも青い空。
荒々しいカベール岬は琉球の創世神アマミキヨが降り立ったという伝説の場所。
風が強かったので余計に神秘的に感じた。
また来た道を戻り、島の北東側をまわることに。
ロマンスロードという久高島には似合わないような名前の遊歩道がある。
整備された道なので、のんびりできそう。
ただ季節風とみられるミーニシ(北風)が吹いていたので、北東の海沿いは荒れていた。
せっかくきれいなビーチもゆっくりできる雰囲気ではなかった。
クバなどの木々が防風林になっており、島の中では風も弱く穏やかだったので暑かった。
島で最高の聖地であるフボー御嶽は、今にも神が降りてくるような空気が張りつめていた。
男子禁制なため外から見るだけ。
実際は一般の女性も立ち入り禁止だそう。
島の木々が風に揺れると神の囁きが聞こえるような感じがする。
続けてヤグルガーという神聖な井戸に寄ってみる。
井戸まで降りていく階段の雰囲気がよかった。
そのあと島の南の久高漁港やメーギ浜に寄って、久高島を一周したことになる。
メーギ浜には小さな灯台があり、キャンプ場まであった。
島はどこも海がきれい。まだまだ海の中は冷たくないから泳げる。