早く出発するため4時くらいに起きた。
外はまだ暗いけど、空を見ると雲がなくなっている。
たくさんの星と満月がきれいだ。
5時過ぎくらいになると少しずつ東の空が明るくなってくる。
テントを撤収したら6時にキャンプ場を出発だ。
夏場のキャンプでも、こんなに早い時間はそうないかも。
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さすがに早朝だから冷え込む。
すると御嶽山が見えるではないか。
二日続けて隠れていのたので、ものすごくうれしい。
よく見ると頂上のほうがやけに白い。
何度も御嶽山を見ているけど、この時期でこんなに白かったかな。
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御嶽山の向こうには月が |
どうやら今日はロープウェイも運行するようだ。
といってもロープウェイは8時から。
ルートは昨日も行った田の原駐車場からの王滝口登山道に決めた。
ここの大きな鳥居から出発する雰囲気が気にいったのだ。
もし昨日に登れたらロープウェイからの黒沢口登山道にしたと思う。
昨日の強風がないので気持ちよく王滝村の林道を走って、田の原駐車場に到着すると雄大な御嶽山が迎えてくれた。
キャンプ場から1時間半かかったので少し休憩。
準備をして、いよいよ標高3067メートルの御嶽山へ登山開始だ。
信仰登山の霊山らしい大きな鳥居をくぐり、しばらく広い参拝道をまっすぐ歩く。
御岳神社社務所を過ぎたあたりから、木の階段になり登山道らしくなる。
ちらほら始まっている紅葉を見ながら登る。
だんだんと急な登りになってくると、まわりをさえぎる木がなくなり景色が開けてくる。
八合目あたりで振り返ると中央アルプスがよく見える。
ここらあたりから登りがきつくなってくるので一歩一歩進む。
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しかしだんだんと雪が多くなってきた。
ああ、やはり下から見たとおり雪の中へ突入したらしい。
でもふかふかした新雪なので歩きやすいが、登りが急なので余計に慎重になる。
やがて完全に雪の登山になってしまった。
夜中から今朝にかけて初雪が降ったらしい。
これが初冠雪になるのではないだろうか。
紅葉を楽しみながらの山登りだと思っていたのに、まさか雪の中とは…
鐘を鳴らして無事を祈る
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すごいつららにビックリ
吹雪だったんじゃないか |
途中で何回か休憩しながら、御嶽山頂上手前の王滝山頂にようやく着いた。
こんな山の上なのに立派な王滝神社に驚いた。
それより雪におおわれているので見た目の印象がすごい。
王滝神社を通り抜けると、そこには御嶽の山頂が姿を現した。
さあ、目指す頂上まで一踏ん張り。
信仰の強い山だけあって、不思議な銅像が多い。
しかも雪で凍っているから、近未来のSF映画のような雰囲気なのだ。
でも快晴で気温が上がってきて暑いくらい。
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地獄谷では蒸気が噴き出していて硫黄の臭いがする |
雪で滑らないように気をつけて登ると、ようやく頂上にある山小屋に到着だ。
更に階段を登って、鳥居をくぐると御嶽山の頂上である剣ヶ峰。
そこは360度見渡せる大パノラマで、3067メートルの世界だった。
まわりに何もさえぎるものがない独立峰だからこその絶景。
青空の下で遠くの山々がハッキリ見える。
素晴らしすぎてものすごく感動してしまった。
この階段を登ると頂上の剣ヶ峰
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頂上の御嶽神社 |
実際にはわからない山が多いけど、雪の北アルプス、中央アルプス、南アルプスや白山などがよく見える。
まわりの登山者が富士山が見えると言っていたので探したけど、たぶんあれだろうと思いこんでおいた(笑)
頂上には立派な御嶽神社があり、とても3000メートルの山の上とは思えなかった。
ちょうどお昼を食べている人が多いので、こちらも昼食タイム。
バーナーでお湯を沸かしてカップラーメン。
なんだかこれをやってみたかったのだ。
食後にコーヒーを飲んで、絶景を見ながら1時間くらい休憩してしまった。
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予定ではこのまま来たコースを下って行くつもりだった。
でも頂上から見た二ノ池を近くで見てみたくなり行ってみることにした。
剣ヶ峰の裾に広がる青い二ノ池が美しい。
ここまで来た人にしか見ることのできない景色だ。
さてまた頂上に戻らなければ。来たコースを登るのできつい。
日差しも強いので雪の中で汗が出てくる。
何回か雪で尻餅をついたのでカッパのズボンをはいておいてよかった。
再び頂上の剣ヶ峰に着いたら、今度こそ下山開始。
登ってきた時より、雪が溶け始めていて山の地肌がところどころ見えている。
この登山コースは南側なので長い時間、日に当たっているのだろう。
考えてみれば雪山登山になってしまったので、どんな感じかわからなかったのだ。
下っていくと急な岩だらけのコースなので、よくこんなところを登ったなあと思う。
気持ち的にはまだまだ元気なんだけど、足がいうことをきかなくなってきた。
さすがに疲れながらも、きれいな景色を見ながら4時くらいに下山した。
再び出発した登山口の鳥居をくぐった時はうれしくて達成感でいっぱい。
結局かかった時間は頂上まで3時間、昼食休憩で1時間、二ノ池までの往復で1時間半、そして頂上からの下山で2時間半だった。
田の原駐車場で少し休憩したあと、夕焼けに染まる御嶽山に挨拶をして出発。
少し足の感覚がおかしいので、麓にある王滝温泉「うしげの湯」に入って疲れを取る。
そして暗くなった頃、御嶽からR20からR19で帰ることに。
また便利になった権兵衛トンネルを使い、中央道の伊那インターへ。
気持ちいい疲れに包まれながら、夜空を見上げると満月が笑いかけてくれた。
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