ブナの森を歩きたい 〜白神山地〜

青森の白神山地から津軽半島を巡る(2005.7.16〜18)

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朝の7時くらいに東北道の大鰐弘前インターを降りると晴れ間が出てきた。
リンゴ畑が続くアップルロードを走り出すと、青森のシンボルの岩木山が見えてくる。
頂上には雲がかかっているが雄大な出迎えに気分が高まる。
夜中の栃木から福島あたりでの土砂降りの大雨が嘘のように感じた。

まだ早朝は雲が多かったが、だんだんと青空が広がっていく。
梅雨空を覚悟していただけに助かる。

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岩木山が出迎え
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アップルロードにはまだ小さいリンゴ

R28を走り美山湖を過ぎて山の中に入って行くと、世界自然遺産に指定されているブナの原生林「白神山地」が広がる。
しばらくすると立派な建物のアクアグリーンビレッジANMONがある。
そこからブナの原生林を抜けた奥にある暗門の滝まで行くことにした。
1時間くらい歩くらしいので準備をしっかりしてスタート。

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さあ、歩くぞ
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原生林の中の川沿いを歩いて行くので日差しが強くても涼しげな感じだ。
まだ北東北は梅雨明けしていないのに完全に夏のよう。
緑に包まれた世界にいると何もかも忘れられそうだ。

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遊歩道が整備されているので歩きやすい。
やはり世界遺産になると観光客が増えるからだろう。
歩き始めてしばらくすると暑くなってくる。きれいな川に飛び込みたい気分。

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美しい自然の中を進むと時間の流れを忘れそうだ。
原生林の向こうには白神の山々が壮大に連なっている。
やがて岩場の川沿いを抜けると大きな滝が目に飛び込んできた。
大自然の森と滝の一体感が素晴らしい。これが最初の第三の滝らしい。

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第三の滝
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そして2番目の第二の滝を目指して整備されて階段を上っていく。
滝を上から見下ろすと迫力ある。
第二の滝もまた違う迫力があり感動できる。
深呼吸すると体が軽くなったような気がする。
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第二の滝

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さあ一番上の第一の滝が待っている。
岩場には人が一人通れる橋が設置されているのだが、昔はどうやって向かったのだろう。
ここまで向かうには登山用の軽装備くらいはしたほうがいいかも。
だんだんと大きな滝の音が聞こえてくると第一の滝に到着。
滝の近くまで寄ると霧状になった水がシャワーのように降りかかってくる。
白神の森に包まれると疲れがどこかに消えていった。

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ついに第一の滝

また来たルートを戻っていく。
わりと午前中の早めに来たせいか人が少なく自然を満喫できた。
これからの時間からやって来る人が多いようだ。

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アクアグリーンビレッジに戻ると暗門温泉があったので汗を流すことにした。
なにせ寝ないで走ってきて往復2時間を歩いたのでサッパリしたい。
この温泉は露天もありお湯も気持ちよかった。
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これから白神山地を横断する白神ラインというダートを走りたかったのだが、なんと崖崩れで通行止めになっていた。今年は周辺の林道は通行止めが多い。
約45キロのダートを走れなくて残念。でも体力的には助かったけど。
しかし津軽峠までは行けるらしいので向かうことにした。
フラットなダートでも運転は注意が必要。

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白神ラインの始まり。津軽峠までは約9キロ。

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津軽峠からの白神の景色

津軽峠から5分くらい歩くと現れるのがブナの森のシンボル的なマザーツリーだ。
樹齢約400年といわれるブナの木は大きく空に向かっていた。
たくましいんだけど、やさしく立っているマザーツリーに挨拶。

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ついにマザーツリー

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気になったのは津軽峠の駐車場からマザーツリーまでの道が整備の工事をされていた。
ほんの少し歩くだけだから砂利道でいいような気がするのだが世界遺産の影響だろうか。
団体さんのバスはどこでも行く時代だからね。


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近くの森を散策して緑のシャワーを浴びたら、ダートを引き返すことにした。

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またアクアグリーンビレッジに戻り、次は白神山地の外側を迂回する感じで日本海に向かう。
岩木山を右手に見ながら流れる緑の中を走り抜ける。

ようやく日本海に出た。夏の海には泳いでいる人もいる。
白神山地の西側の十二湖まで、のんびりで2時間かかってしまった。
まあダートの白神ラインを全線走ったら更に時間がかかったろうけど。
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千畳敷

十二湖は広大なブナの森に点在するたくさんの湖の総称。
特に青いインクを流したような青池が美しい。
不思議な透明感がなんともいえない。北海道の神の子池を思い出したなあ。

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透き通った鮮やかな色の青池

さあ、大自然を満喫したら出発だ。
母なる恵みの森、白神山地に別れを告げた。

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さてさて、ここまで来たんだから有名な温泉にも入っておくとするか。
黄金崎の不老不死温泉は人気の温泉だけど、まだ夕日には少し時間が早かったので混雑しないでよかったかな。
でも海の目の前の露天は気持ちいい。お湯も温泉らしい赤茶の褐色。

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温泉で疲れを取ったらキャンプ場に向かおう。
しかしキャンプ場がどこにあるか分からずあきらめることにした。
夕日がきれいだから走りたくなってしまい、海沿いを北上することにした。
海岸でキャンプもいいなあと思ったけど道路から見えるのが気になるし。

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R101をしばらく走ってキャンプ場に着いたら何と閉鎖されていた。
もう他を探す気力も無くなったら、近くにちょうどいい野原があった。
ここなら防風林があるので道路から見えないので決めた。

この季節は暗くなるのが遅いから時間が有効に使えて助かる。
途中のスーパーで買ったホタテを焼いてビールがうまい。
さすが青森だと大きなホタテが1個100円で嬉しい。
酔ってきたら疲れがどっと襲ってきて9時には夢の中に突入。
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