山登り 〜槍ヶ岳〜
長野県の上高地から

早く寝たので3時には目が覚めたが、明るくなるまでウトウトしていた。
5時にはすでにテントを撤収している人もいるので山の朝は早い。
コーヒーを飲んで簡単な朝食を終えてから、撤収にかかる。
露でビショビショのテントを無理矢理にしまう。
あと、ここは使い込んだ仮設用のトイレが一つしかないから、きれい好きな人は大変かも。


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結局、テント場を出発するのが6時半になってしまった。
ここからはしばらくは沢沿いに穏やかに歩ける。

やがて傾斜のある登りになると、一歩一歩マイペースで進む。
だんだんと日差しが強くなってくると、暑さとザックの重さがきつい。
それでも一晩寝たら疲れが取れていたので睡眠は重要だと感じた。

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最初はババ平のテン場に連泊して、身軽になって槍に登ろうかとも考えた。
それだとビールの買い出しに困るのだ。
下の槍沢ロッヂまで往復1時間はつらい。
かといって山頂で買って降りてくるのも考えてしまう。
なのでビールのために、山頂のテン場を目指すことにしたよ(^_^;

天狗原分岐までは1時間半だったので、いいペースで来た感じだ。
まだ槍の山頂が見えないので早くその姿を見たい。

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急な岩場の登りが続くので、強い日差しがこたえる。
こまめに水分補給をしないと熱中症になりそう。
初めてチューブ式の水筒を使ってみたけど、これは歩きながら水分を取れるので便利だ。
それに花を見ると疲れも吹き飛ぶなあ。

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やっと槍の穂先が見えたときは気分が高まった。
遠くからは目立つ槍だけど、近くまで来ないと、なかなかその姿を見せてくれない。

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やっぱり槍はカッコいいなあ。
ただ、ここまで来るとお花畑の季節は終わりに近づいている。
雪渓はあちこちに残っているので標高はあるんだ。

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もう山小屋の殺生ヒュッテとその上の槍ヶ岳山荘が見える。
しかしここからが近いようで遠い道のり。
急な登りのため、登山道がジグザグになっている。
どんどん軽いザックの人に抜かれていく。
足が重い。ゆっくりでも少しずつ登らなければ。
なんて青い空にそびえる槍なんだろう…

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途中に槍ヶ岳を開山した播隆上人が利用した坊主ノ小舎がある。
自然にできた洞窟の避難小屋のようだ。

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ちょっとショックなできごと。
上の写真もそうだけど、知らないうちにデジカメが電球モードになっていた。
山荘に着いてから気づいたけど、この青い世界もおもしろいかな↓

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11時にやっと槍の肩に着いたときは、それだけで山頂まで登り切った気分になってしまった。
ババ平のテン場からは4時間半かかったことになる。
こんなところに大きな槍ヶ岳山荘があるんだから凄い。


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だんだんとガスが出てきたので、やはり夏場は午前中が勝負なんだな。
さっきまでの青空がウソのようだ。
休憩もしたいし、様子を見ることにしてテン場を申し込む。
ここはサイトが決められていて、先着順で場所が選べる。
なるべく山荘とトイレが近い場所に決めてテントを設営。
サイトが遠くになると、かなり降りていくので面倒になりそうだ。

どんどんガスがひどくなるので、山荘のキッチン槍でおでんをつまみに生ビールだ。
いや〜、標高3000メートルで飲む生ビールのうまいこと。
値段の高いビールだけど、山小屋に泊まったと思えば安いものだ。

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ガスで槍の穂先も見えないので、あとは昼寝をしたり、本を読んだりと槍で贅沢な時間を過ごす。
夕方からは弱い雨も降ったりして天候も心配になってきた。
考えても仕方ないので缶ビールで槍に乾杯して、夕食はアルファ米の雑炊。
だんだん慣れてきたかも、この食事も。

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暗くなったら就寝。
夜中からは雨も上がったようで、2時くらいに目が覚めて外を見てみる。
雲がなくて真上には満月が輝いていた。
そのため星が見えにくいのが残念。
月から離れているところは星が輝いているのできれいだ。
これなら晴れそうなのでホッとする。


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