ボニンアイランド 〜小笠原諸島〜

2011年6月11〜22日

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・Bonin Island・
ずっと夢みていた島、小笠原。
島ではボニンアイランドという通称があった。
江戸時代末期まで、無人島(ぶにんしま)だった小笠原が英訳されてBoninになった。
ボニンアイランドという響きが、はるか海の彼方にある南の島らしく感じてしまう。



小笠原へ行くにはフェリーしか交通手段がない。
東京の竹芝から小笠原の父島まで、フェリーおがさわら丸で1000キロの船旅。
そのため約25時間半の船旅になる。

おがさわら丸は6日に1便ごと出ている。
なので決まった曜日に毎週ならないので、スケジュールに余裕が必要になってくる。
往復の船で二泊するため、小笠原で三泊のみだと最短の日程で行くこともできる。
この5泊6日のスケジュールを島では「1航海」と呼んでいた。
さらに次の6日後の船で帰る場合は2航海となる。
小笠原へは母島にも行きたいので、そうすると1航海では厳しくなってしまう。
今まではこの日程を組めないので、なかなか小笠原へ行くことができなかったのだ。
しかし、ようやく2航海の予定で向かうことにした。




☆父島

ちょうど梅雨のため、午前10時に小雨の降る東京の竹芝を出港した。
東京湾では穏やかな船旅の始まりだった。
しかし八丈島あたりで梅雨前線が活発になっていて、台風なみの暴風雨になった。
海が大荒れだったので、大揺れのフェリーでは寝ているしかなかった。
夕食時はレストランも閉鎖されるほど。
心配だったので和室タイプの2等ではなく、二段ベッドの特2等にしたけど狭くて落ち着けない。
2等を見るとガラガラだったので正解だったのかどうか…
フェリーの料金が高いので悩むところだけど、混んでいない時は2等でもいいかな。

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朝になると梅雨前線を抜けていたので、夏のような快晴になっていた。
日差しが強くて完全に真夏のようなので、どんどん南へ向かっていることを実感できる。
フェリーには風呂はなかったが、シャワーがあったので汗を流すことはできた。

そして小笠原諸島の島々が見えてきた。
大小たくさんの島があることがわかった。


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ついに小笠原の玄関口である父島の二見港に到着。
泊まる宿の車が迎えに来てくれていた。
父島では旅人が泊まりやすそうなのでユースに決めていたのだ。


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ユースで落ち着いたあと、少し散策してみることに。
港のある大村地区が島で一番にぎわっているところ。
船が着いたあとは、やっと届いた食料品などの運び出しで忙しい雰囲気だった。
少し時間が過ぎるとメインストリートが人も少なく静かだった。
この通りにはスーパーやお土産屋が並んでいる。
ホウオウボクの赤い花が印象的。
なんか離島に来たときのまったりとした空気に満ちあふれていた。

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広くてきれいな公園もあり、のんびりできそう。

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すぐ目の前には前浜と呼ばれる大村海岸がある。
ここでは泳がなかったけど、ただのんびりするだけでもよかった。
やはり泊まっている宿の近くにビーチがあるのはうれしい。


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この前浜はウミガメの産卵地でもあるので、こんな亀の像まである。
写真で見ると本物のように公園の隅の砂場にポツンとあるんだよね。
実際、滞在中は毎晩のようにウミガメがたくさん産卵をしに上陸していた。

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小笠原の歴史や自然を知るにはビジターセンターが一番。
無料なので見ておいたほうがいいと思う。
ビジターセンター
の裏側にはクジラの骨が飾ってあった。
よく見ると作り物でした。本物かと思った。

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あまりの暑さのため食堂で生ビールなど。
小笠原では梅雨明け宣言がないので、いつの間にか夏になっているそう。
ガジュマルに吊してある島バナナがおいしそう。

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小笠原で履くものといえば「ぎょさん」でした。
お土産屋には色とりどりでたくさん売られている、
試しに買って履いてみたけど、どうも自分の場合は指の間が痛くなり合わなかった。
ただ滑りにくいのでツアーなどでボートに乗っている時は便利かな。
どうやら自分には、沖縄でもそうだけど島ぞうりが向いているようで。

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毎日のように、夕方近くは前浜でまったりしていた。

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近くにはウェザーステーションと呼ばれる三日月山展望台がある。
歩いていくと登りなので時間がかかるけど、レンタルバイクがあればすぐ着く。
夕日を見る名所になっているようなので行ってみる。
まだ時間も早かったので、まず三日月山を登ってみることに。
整備された遊歩道の突き当たりに見晴らしのいい展望台があった。
ここから見る二見港や大村の町並みがよかった。

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実際の三日月山の山頂はもう少し上だけど、かなり危険らしいので展望台だけでも満足できる。
それでもここまで来る人は少ないようで独占できた。
途中には圧倒されそうな岸壁があり見入ってしまった。

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夕日の時間になってきたので展望台のウェザーステーションへ。
だんだんと夕日を見に来る人が増えてくる。

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とても感動的な瞬間。
ここが東京都の島であることを忘れてしまう。

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振り返ると父島が赤く染まっていた。

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父島母島



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