冬の島時間
粟国島 / 本島南部

・粟国島2

島の集落は2つある。フェリー乗り場のある港周辺の集落と島の中央付近にある集落。
それほど離れていない距離。
宿は港に近いほうに集まっているが、連休であっても混むことはないそうだ。
現在の島の人口は約900名。それにしてはあまりに人がいない。
なんでも島は旧正月を盛大に祝うため人が集まるが、新正月は子供たちを中心に那覇へ行ってしまうらしい。


photo
photo

島には小学校と中学校を兼ねた学校がひとつある。
門の前には島で唯一の信号がある。
きっと子供たちが本島へ出たときのための信号だろう。
押しボタンの信号なので、いつまでも変わらないまま。



photo
photo

食堂も少なく、年末年始は休みのところもある。
なびぃという食堂でお昼を食べる。
沖縄の家庭料理のメニューばかりで安い。
初めてチャンポンを食べたが見た目よりボリュームがあり、完食すると満腹だ。
チャンポンというのは沖縄では野菜などのチャンプルーを卵を閉じてご飯に乗せたもの。



photo

集落の中を散策すると、似たような民家が多いので迷う。
昔ながらの赤瓦の民家もあるが、最近のコンクリート作りの家も多い。

まず目につくのは黄色い建物。
ナビィの恋で大浜商店として使われていた大浜倶楽部。
集落の公民館で、他にもいくつかあるがここは目立つ。
あちこち散策していると、なぜか何度も大浜倶楽部の前に出たりしていた。

photo

そしてナビィたちが住んでいた家。
映画のときは実際に使っていた民家だったが、その後に住んでいた人が亡くなって廃屋になったらしい。
最初、似たような民家が多くて、何回も周辺をまわってしまった。
映画ではブーゲンビリアがたくさん咲いていたが、現在は花もなく寂しさが漂う。
でもここでオジィが三線を弾いていたんだなあと感じた。


photo

photo

photo
photo


ウーグの浜の端にある秘密のビーチ。
入口がわかりにくいので来る人がぜんぜんいない。
とてもお気に入りの場所になった。
いつまでものんびりと海を見ていたい。


photo

でも気になったのはゴミが多いこと。
他の浜辺もそうだけど多いのが残念。
捨てられたものか、海から流れ着いたものかわからないけど。
ということは来ている人が多いのかも。


photo

あまりに陽気がいいので海に入ってしまった。
シュノーケルセットを持ってきていないので、深いところまでは行けなかった。
それほど珊瑚も魚も見られなかったけど満足。
入ってしまえば海の水も冷たくない。
年の終わりに泳げるのが沖縄らしいかも。
海から出て風が吹くと、さすがに少し冷える。
短い時間だったけど、少し日に焼けてしまった。


photo
photo


この時期の沖縄は晴れると夏のような陽気になり、曇って風があると秋のような涼しさになる。
時にはかなり寒くなることもあるようだ。
でもTシャツでちょうどいいので年末であることを忘れる。


photo

photo


島の南東にある小さな入り江。
映画の最後に使われていた雰囲気のいい場所。
人もあまり来ないので何回も来てボーっとしていた。
ここらあたりは立派な木造の歩道が造られていて散歩コースになっている。
途中に東屋が何カ所かあり、昼間にビールを飲んで昼寝をするのにちょうどよかった。


photo


朝と夕方は雲が多かったので、きれいな夕日を見ることができなかったのが残念。
暗くなるまで海を眺めて島にいると、すべてが真っ白に浄化されていくようだ。


photo


ナビィの恋で使われていた沖縄民謡の「十九の春」を口ずさむ。

 私があなたに惚れたのは
 ちょうど十九の春でした

 年も若くあるうちに
 思い残すな明日の花

 奥山住まいのウグイスは
 梅の小枝で昼寝して
 春が来るような夢をみて
 ホケキョホケキョと鳴いていた

photo

沖縄旅々模様TOP