山の頂と川の源へ 〜四国〜
愛媛の石鎚山から高知の四万十川へ

やがて石鎚スカイラインに出ると、そこが石鎚山の土小屋登山口になる。
すでにここで標高が約1500メートルある。
どうやら明日から曇り空になりそうので、疲れているけど登ってしまうことに決めた。
こうなったらハイテンションのまま一気に頂上まで行ってしまうしかない。

photo

昼くらいに登山口から4.6キロの山登りスタート。
しばらくはハイキング気分の上り坂で林の中を歩く。
やがて見晴らしがよくなってくると、天気がいいので暑くなってくる。
これでは完全に夏山だ。しかしときどき吹く風は5月の爽やかさ。
標高が上がってくると残雪があるので涼しい気分に。
麓のほうは新緑がきれいだったが、まだ上のほうが冬の木々だ。

photo

photo

photo


photo

photo

やがて石鎚登山ロープウェイからのルートと合流。
ロープウェイから来る人が多いようだが、石鎚スカイライン側からのほうが早く頂上まで行けるので選んだ。

photo

photo


頂上まではあと少しだが、ここからが重要な場所になる。
急勾配になるため鎖場があるのだ。
鉄鎖のはしごを下から見ると垂直な崖にしか感じない。
迂回路の階段もあるのだが、せっかく来たからには登らなくては。
ところどころに休める岩のスペースがあったりするので、足をしっかりかけて慌てず確実に登る。
登りきったときは達成感でいっぱいになった。

photo

photo

photo


少し休憩して、さらに進むと再び鎖場が現れた。
今、登ってきたのが二の鎖だった。
そして目の前にあるのが三の鎖。
全部で三カ所の鎖場があり、一の鎖が石鎚登山ロープウェイからのルートにあるようだ。
三の鎖が一番長く、しかもあまりの急勾配で躊躇しそうになる。
迂回路の階段を使うことも頭をよぎったが、ここで逃げては後悔しそうだ。
なのでさっきの二の鎖と同様に確実に登る。
だんだんと楽しくなってきて、やっと登りきったときは感動そのもの。
まわりの景色をみると、あまりの絶景に言葉をなくした。
さすが四国の霊山。修行の意味を強く感じた。

photo

photo


photo

石鎚山の頂上には石鎚神社山頂社があり、お参りできる。
ここにはたくさんの人が休憩している。

photo

photo

目の前の三角のとがった山が実際の最高峰にあたる天狗岳だった。
岩肌に張り付きながら登っていく。足を滑らせないように注意する。
やっと天狗岳の頂上に着いたときは感動。
小さな祠があるだけだが、スペースがないので登山者は交代で記念撮影。
自分が標高1982メートルにいるんだと実感。

photo


photo

photo


photo


あとは来たルートを戻るだけ。
帰りは迂回路の階段を使うので早い。実際、鎖場は上り専用になっているようだ。
下っている途中で頂上を振り返ると雲に包まれていた。
どうやらガスっているかもしれない。
なんかタイミングがよかったのかな。

photo

そして登山口まで戻って、石鎚山の山登り終了。
かかった時間は登りで2時間半、下りで1時間半、休憩で30分。往復で合計4時間半。
天狗岳まで登るかどうかで時間が変わる。
頂上手前の鎖場を除けば、わりと登りやすい山だった。
西日本最高峰の石鎚山は四国ならではの霊山で、ものすごく印象に残る山になった。
きっと四国巡礼の旅をして、最後に登ったら最高の仕上げになりそうだ。

photo

photo

さて時間も時間なので土小屋から出発。
石鎚スカイラインを下っていき、やがて料金所跡を抜ける。

photo

ここから面河渓に行くことにした。
調べたら、この付近で一番近いキャンプ場があったのだ。
疲れがあったので早く休みたかった。
しかし面河第一野営場は乗り入れができなく、駐車場から少し歩くことが判明。
ここまで来て、他を探していると真っ暗になってしまう。
何回か分けて荷物を運ぶことにした。テントを設営したら汗だらけ。
キャンプ料金を払った国民宿舎で風呂に入る。
温泉ではなかったけど、湯船につかるだけでも助かる。

気分がハイで気づかなかったけど、急に疲れが襲ってきた。
四国初日は1000キロ近く走ったあと、2000メートル近くの山に登ったので当たり前かも。
ビールと食事のあと、早めに寝てしまうのであった。

photo


旅の記録TOP