翌朝はとにかく風が強くてテントを撤収するのが大変だった。
先が不安になりながら権現岳を目差して朝6時前に青年小屋を出発。
樹林帯を抜けると小さな山が見えたけど権現岳ではないみたい。
岩場が多くなってきたので気を引き締めて登っていく。
これが権現岳かと思ったらギボシのようだった。
振り返ると越えたピークの向こうに編笠山が見える。
上からだと形のいい山だと分かる。
青年小屋の青い屋根がかなり小さくなってきた。
樹林帯では感じなかった風も岩場になると飛ばされそう。
ギボシを過ぎるとようやく権現岳の山頂が見えてきた。
強風のためガスの流れも早い。
小さな権現小屋を通り過ぎる。
権現岳山頂への分岐の稜線に出ると強風で立っているのも大変。
でもせっかくなので目の前の山頂へ行ってみることに。
なんとか標高2715メートルの権現岳の山頂に着いた。
でも飛ばされそうな風のためすぐ退散。
編笠山がよく見える。
まだ1時間ちょっとしか歩いていないから疲れていないのですぐ出発。
というより風の強い稜線を離れたい。
少し下っていき見上げると権現岳の山頂って険しいなあ。
ここから一気に下りが始まる。
まず有名な長〜いハシゴ。
どこまで続いているんだろうって感じ。
ハシゴを下って見上げると、やっぱり長いなあ。
そのまま稜線を歩いていくと、ついに南八ヶ岳の山々が正面に見えてきた。
まだガスが多いけど気分が高揚してくる。
待っていろよ、赤岳。
近づいて改めて南八ヶ岳を見てみる。
左から三角形がきれいな阿弥陀岳。
今回は行かない予定だったけど気になる山だ。
その右側には中岳。
真ん中の中岳の右に八ヶ岳連峰で最高峰の赤岳がかっこいい。
こうやって見ると険しそうな山だ。
樹林帯の稜線は風が弱くて歩きやすい。
するとキレット小屋が見えてきた。
小さなキレット小屋の前で小休憩。
泊まった人は出発したあとで誰もいないようだった。
テン場は下のほうにあるので、観音平から早い出発なら余裕でここまで来られるね。
本当なら初日にここのテン場まで来ることができたら、この先の計画が違ったんだけど。
なにしろ八ヶ岳を縦走するには、稜線上にテン場がないので計画がしにくい。
しかしキレットというわりに危険な場所とは思えない。
強風も樹林帯がブロックしていて穏やかで昼寝したいくらいだった。