夏に浮かんで八重山
・西表島

>8月26日(土)

安永観光の高速船で西表島の東にある大原港までは約35分だ。
大原港はひっそりした雰囲気で思ったより静か。
どうやら団体客がいないせいもあるみたい。
宿まで近いということなので歩いて行くことにする。
とはいえ、この晴天の暑さの中で汗が吹き出す。


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西表の大原港に到着

宿に着いて一休みしたら、ちょっと出かけてみるか。
時間も3時過ぎだから遠くへ行けないので、近くの50ccのレンタルバイクを借りて島の最南の南風見田(はえみた)の浜へ向かう。
西表島で道路が通っているのは島の約4分の1。その終点が南風見田の浜。
大原から10分くらいでビーチの入口に着くとキャンプ場が見えた。
この暑さでもキャンプしている人が結構いた。
できればキャンプしたかったけど、今回は荷物を軽くしたかったので持ってこなかった。
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初日の宿、なみ荘

南風見田の浜は遠浅で広いビーチでのんびりできそうだ。
泳いでみたかったけど、時間もそれほどないので足だけ海に入って満足することに。
どうやら干潮のようで岩場がかなり目立っている。
かなり奥まで行かないとリーフにならないようだ。


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南風見田の浜

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またスクーターで戻る途中で南風見田浜の東にある忘勿石(わすれないし)に寄ってみる。
ここは第二次世界大戦末期に波照間島の住民が強制疎開させられた場所である。
伝染病マラリアの汚染地帯だったため、島の多くの人が命を落としたという。
その人々を悼むため現在では立派な碑があり手を合わせる。
刻まれている「忘勿石 ハテルマ シキナ」の文字が心に深く残る。
こんなに美しい風景なのに悲しい歴史があることを実感した。
数日後に再び訪れる波照間には違う気持ちで上陸することになりそうだ。
残念ながらこの日は波照間島がはっきり見えなかった。

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忘勿石の碑

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日本最南端のバス停

大原まで戻ってきたら、まだスクーターを返すまで時間があったので古見サキシマスオウノキ群落を見に行ってみる。
国指定天然記念物に指定されているサキシマスオウノキの群落は夕方ということもあり、不気味な雰囲気で本当に観光名所かと疑うくらいだった。
でも立派なサキシマスオウノキを見ていたら西表に来たんだなと実感した。


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古見サキシマスオウノキ群落

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レンタルバイクを返したあと、宿でシャワーを浴びたら夕食。
残念ながら、ゆんたくするような宿ではなかったので、近くの商店でオリオンビールを買って大原港まで行ってみる。
公園のベンチに座り、満天の星空を見ながら西表に乾杯した。



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