真夏の光を浴びて八重山

・波照間島

>8月26日(日)

今日は三日続く旧盆の中日。旧暦で7月14日。波照間島のムシャーマの日だ。
この日は安永観光の高速船が朝の臨時便を出すので、8時発の便に乗ることにした。
チケットが買えないと不安なので早朝に買っておく。

昨日の大雨が嘘のように天気がよくなってきた。
そういえば新しい離島桟橋になって初めてだけど、あまりに豪華できれいなので驚いた。
これでは石垣空港より立派ではないかというくらい。
どうしても前のイメージが強いので少し違和感がある。

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さあ、波照間行きの高速船に乗って出港。
昨日の天気で海が荒れているせいか、今日の高速船は大荒れ。
乗っている小さな子供が泣き出すくらい跳ねる。

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1時間少しオーバーで波照間港に到着。
快晴の波照間島にまた来ることができたんだ。
迎えに来てくれた車で宿に向かう。
離島の旧盆になると民宿は親戚を泊めてしまうので、一般の客は泊まれないところが多い。
泊めたとしても少人数だったりする。
今回この時期に飛行機のチケットを取ってから、旧盆だと気づくのが遅れたため泊まりたい宿はいっぱいだった。
何件かあたって素泊まりのやどかりという宿だけが、かろうじて予約できた。
おかげで何とかムシャーマを全部見ることができそうだ。

初めて泊まるやどかりに着くと挨拶もそこそこに中央の集落へ向かう。
この日の島は食堂や商店、レンタサイクルなどの店はすべて休み。
島を上げての祭りだ。
そのため自転車を借りることができないので歩いて行くしかない。
9時には始まると聞いていたため心配で早歩きになる。

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ムシャーマは豊年祭と盆行事を一緒にした豊作祈願や先祖慰霊の波照間ならではのお祭り。
公民館の前の広場ではミチサネーという仮装行列が始まっていた。
少し進行していたが、なんとか間に合ったようだ。
よく写真で見ていた被り物をしているミルクを先頭に行列が続く。
いろいろ仮装して踊りながらの行列で最後の獅子舞まで見ていて楽しい。
島の三つの集落から、それぞれ順番で公民館まで続く。
よく見ているとミルクの被り物もそれぞれ違っている。
様々な芸能を繰り広げながら公民館へ着いたら、行きのミチサネーが終わる。

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波照間民謡の後冨底周二さんは一日中活躍

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そのあと公民館の前で棒術や太鼓の演舞が始まる。
旧盆の波照間は帰省する人や観光客で賑やかになっていた。
いつもは静かな島に人が集まるのも珍しい光景に見える。
いくつかの踊りが続いたあと午前の部が終了となった。

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この日は島の食堂が休みだったが、観光客のために八重山そばやご飯ものなど販売されていた。
生ビールやかき氷もあったので困ることはなかった。
一度、宿に戻ってからニシハマに行ってみる。
相変わらず美しい海だ。
暑くなってきたので泳ぎたいくらいだが我慢。

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午後の部の時間になったので、また公民館へ向かう。
ここからは公民館横にステージが作られ、各組の演舞などが続く。
八重山民謡の舞台芸能は鮮やかで見ていて楽しい。
中でも島の狂言らしき劇があるのだが方言のためストーリーがわからない。
でも雰囲気からして喜劇なのだと思う。
いつもお世話になっている宿の親父さんが出ていたのだが、普段はおとなしくボソボソ喋る人が声を張り上げて元気だったのが意外だった。
あと波照間民謡の後冨底周二さんがずっと三線を弾いていたのが印象的。

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夕方ですべての行事が終わり、獅子舞が公民館の前を舞い踊る。
そしてまたミルクを先頭に仮装行列のミチサネーで各集落ごとに順番で出ていく。
これで島を上げての祭りが終了となる。

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このあと宿の戻ろうかと思っていたら、集落ごとの会館で行列が着いたあとも締めの演舞が行われていた。
最後に長老と思われる人たちを囲んで、集落の人たちが回るのが印象的だった。
初めて沖縄の旧盆の行事、それも八重山の波照間の祭りを見ることができてよかった。

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それにしても今日は天気が回復して、とても暑い日となった。
また宿まで歩いて帰ったら汗だらけだったのでシャワーでさっぱりする。
オリオンを飲みながら宿の前のテーブルで落ち着くことにした。

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どうやら素泊まりの宿だったのだが、ムシャーマの日は食堂も商店も休みなので食事が出るらしい。
これは助かる。しかも泡盛も飲めたので、夜のゆんたくも楽しかった。

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