霧島から渋滞があったので思ったより時間がかかって、夕方にようやく鹿児島に着いた。
今年も鹿児島に帰って来たので桜島に挨拶だ。
昨年、W650の最後の旅になったんだよなあ。
新しい相棒のW800と来ることができてうれしい。
さっそくトカラ列島へのフェリーのチケットを買いにとしま旅客待合所へ向かった。
鹿児島港からの出港は夜遅いんだけど、ちゃんとフェリーが出るか確認したくてね。
乗客のチケットは早い時間でも買えたけど、二輪の分は乗船する直前でないと買えなかった。
フェリーとしまは大きくてきれいな船だった。
最果ての島へ行くフェリーというイメージでなく安心できる雰囲気。
それでも海が荒れると欠航や遅れがあるので注意が必要だった。
トカラ行きのフェリー乗り場の反対側から出ているのがフェリーみしまだった。
昨年に薩摩硫黄島へ行くのに乗ったので懐かしかった。
フェリーとしまに比べると、フェリーみしまが小さく見えた。
そこは遠くへ向かうフェリーだから当たり前か。
まだフェリーに乗船するまで時間があったので近くの温泉へ行くことにした。
遠くへ行くのが面倒なので近場の公衆浴場のかごっま温泉へ。
昔ながらの銭湯という雰囲気だけど、やはり温泉に入ると疲れが取れる。
フェリーとしまにはシャワーがあるようだけど、湯船に入っておきたかったのだ。
フェリー乗り場の近くにあるドルフィンポートで夕食を取ってから、ついにフェリーとしまに乗船。
もちろんというかオートバイは自分だけ。
車を乗せるには料金が高いけど、二輪は荷物扱いになるため安かった。
奄美の瀬名や宝島など遠くの島まで行く場合の125cc以上が3500円だった。
つまりリッタークラスのオートバイでも同じ。
原付などの小型二輪だと2500円。
あと近くの島ごとの乗船だと二輪の料金はもっと安くなる。
各島にはレンタカーやレンタルバイクがないので、原付を乗せて島へ行くのが一番いいかも。
ということで夜11時に鹿児島港を出港。
フェリーはGWが始まるせいか二等が混んでいて落ち着く雰囲気でなかった。
どうやら連休でも混むのは珍しいとか。
とにかく寝る前にビールを飲みたかったので食堂へ行くと、ここも混んでいたけど何とか座れた。
ちょうど相席になった人たちがトカラの温泉が好きらしくて何度も行っているそうだ。
いろいろトカラの話を聞けてビールが進んでしまった。
二等では両隣りに人がいたけど、なんとか寝ることができた。
久しぶりだなあ、混んでいる二等は。
早朝になると船内アナウンスで起こされる。
まだ暗い5時過ぎに、トカラ列島の最初の島である口之島に着いたのだ。
思ったより大きな島でたくさんの人が降りて行ったので、人気があるのだろうか。
なので鹿児島から一番近い口之島でも6時間かかるんだよね。
隣で寝ていた人も口之島で降りたので、余裕ができて二等でも落ち着けた。
鹿児島に着くまではトカラのどの島から始めるか迷っていた。
どうやら天気がよさそうなので、海がきれいなトカラ最南端の宝島まで行くことにしたのだ。
本当はトカラ玄関口である口之島から、だんだんと南下したほうが旅情を味わえたかもしれないけど。
そうするとこの早朝にフェリーを降りて、またこの時間に乗らなくてはいけないので大変そうだった。
外を見るとトカラで一番大きな中之島から朝日が上がってきた。
フェリーとしまがトカラの島を寄港する順番は次の通り。
口之島→中之島→諏訪之瀬島→平島→悪石島→小宝島→宝島。
つまりトカラ列島はこの七つの有人島で十島村ということになる。
あと週二便のフェリーは宝島行きと奄美の名瀬行きがあり、それぞれ折り返して鹿児島へ戻る。
活火山の諏訪之島の次に寄った平島は山があり、平という感じの島ではなかった。
トカラは山の島というイメージが強くなってきた。
このあと悪石島でフェリーのクレーントラブルとかで、しばらく港に停泊していた。
ただでさえかなり予定時間をオーバーしている。
まあ、これが離島行きのフェリーなので、のんびりとした空気が流れる船内だったけど。
ようやく出港してから着いた小宝島は、寝ている妊婦さんに見えるとか。
確かにそう言われると人の形に見えてしまう。
この島は温泉があるので上陸したいけど、港が小さいので条件付き寄港になっていた。
そして長い船旅でようやくトカラ最南端の宝島が近づいてきた。