知られざる薩南の島々へ 〜トカラ列島〜



☆宝島

宝島。
その島のことを知ったのはいつだったろうか。

本当に日本にそんな島があるのか調べてみるとトカラ列島にある小さな島だった。
そのときは遠くにある島で行き方も分からず、自分には夢のような島だった気がする。
しかしついにその宝島を訪れるときが来た。

鹿児島港からフェリーとしまでトカラ最南端の宝島まで14時間かかった。
予定より3時間もオーバーだった。
奄美大島より近いのに、とても遠く感じるのは当たり前。
やはりいくつもの島を寄港するので時間がかかる船旅だ。
週に二便しかないフェリーだし、トカラ列島は最後に残された島巡りかもしれない。

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宝島の前籠漁港には大きな海中都市の壁画があり目立つ。
まさに宝島のイメージかも。
奥に見える小さな三角の山が女神山らしい。

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トカラの島々の港で降りる人が多かったのが口之島と宝島だった。
やはり宝島は人気があるのだろうか。
さあ、上陸してトカラ列島の最初の走りだ。

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まず集落にある役場に行ってみることにした

港からはそれほど離れていないのですぐ着いた。
なにしろキャンプ場が使えるか不明なので情報収集がしたかった。
それにフェリーのチケットは役場で買うので場所の確認も必要だった。
キャンプ場は他に管理している人が分かったし、ちゃんと使えるようで安心した。
役場の隣に商店があり朝と夕方に開いているとのことだった。

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キャンプ場は大籠海水浴場の近くにあり、いかにも南国の島にあるといった感じだった。
自分だけかなと思っていたら、同じフェリーに乗っていた人もキャンプしていた。
なんでもトカラは二度目らしく、今回は宝島を楽しむために来たらしい。

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このキャンプ場は一泊300円だったけど、のんびり過ごせて快適。
海水浴場だけあってシャワーもあった。
近くで農場をしている若い夫婦が管理していて、内地から移住して来たとのこと。
聞いてみるとオートバイで来るのは1年に1〜2人くらいらしい。
しかも大型二輪で来るのは珍しいみたいで、このあとたくさんの島の人に声をかけられた(^_^;
小さな島なので注目の的になってしまうね。

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フェリーの遅れもありテントを設営したら遅い時間になったので、島巡りは明日にすることにした。
島には共同浴場の温泉があるのだけど、週に3日しか入れないので注意が必要だった。
どうやらフェリーの着く日に開くようで、集落に行くついでに入ることにした。
キャンプ場から集落まで歩いてみると、それほど離れていないので散歩感覚で着く。
友の花温泉保養センターは無人のため、料金箱があるので島以外の人は200円を入れるようになっていた。


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内湯だけなので見た目は普通の共同浴場いった感じ
源泉の温度が低いので加温されているらしいけど、茶褐色のお湯が気持ちよかった。

海が近い島の温泉なので塩分が含まれている。
なんでも加温するのに燃料代がかかることもあって、週に3日の数時間しか入れないようだった。

あとから入って来た人たちがフェリーで一緒だったので話し込んでしまった。
中にはトカラの温泉を研究している人もいて詳しく聞くことができた。
明日は船をチャーターして小宝島へ行くとのこと。
小宝島には温泉好きの人にはたまらない露天風呂があるのだ。
どうやら今日は小宝島の民宿がいっぱいで、とりあえず宝島まで来たらしい。
しかし究極の温泉マニアの人たちは、温泉のためならお金をかけてまで実行するのが凄い。

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温泉から上がってから商店でビールを買えてよかった。
トカラ列島では商店がない島もあるので、キャンプするには自分で食料を用意する必要がある。
聞いてみるとちゃんとした商店があるのは宝島と口之島だけらしい。
あと食堂なんてないので長くキャンプする場合は覚悟しなくては。
民宿に泊まるにしても宝島には四軒しかないので予約が必要だ。
7時前くらいにきれいな夕日を見ながらトカラの初日を楽しんだ。


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