裏銀座を歩いたときに見た赤牛岳。
そこから続く読売新道は遠い最果ての世界に感じた。
しかし月日とともに歩いてみたい欲求が強くなる。
北アルプスど真ん中の長くて厳しい読売新道へ。
せっかく北アルプスの奥地まで行くので、折立から入って黒部五郎岳を越えるルートに決めた。
最後は黒部湖に出るため、登山口と下山口が違うので鉄道とバスを使うことにした。
しかし台風11号のために出発日を遅らせた。
まずは東京駅から上越新幹線のMaxときで越後湯沢へ。
初めて2階建ての新幹線は快適。
台風の影響のせいか夏休みの週末なのにガラガラ。
越後湯沢からは特急はくたかで富山駅へ。
はくたかのグリーン席には一人席があったけど、こちらもガラガラ状態だった。
来年は新幹線が通じるから便利になりそうな富山駅だった。
それほど富山は台風の影響がなかった。
雨が降っていたけど、たまに晴れ間もあったので翌日からの天気に期待したい。
この日は富山駅近くのビジネスホテルで前泊。
富山駅前のビルにいたゆるキャラでまったりモード。
とりあえず富山で有名らしい白えび丼とさしみを食べてみた。
早朝5時発の直通バスを予約しておいたので、まだ暗い富山駅前のバスターミナルへ。
さすがに夏休みだけあってバスは満席。
折立までは約2時間。
ずっとバスの移動中は大雨なので心配になる。
台風は日本海に抜けたけど影響があるのだろうか。
折立には初めて来たけど、キャンプ場があり感じがよさそう。
雨も小降りになり一安心。
8月11日、午前7時半に折立から登山開始。
雨の樹林帯を抜けて三角点に出ても天気がよくない。
ただ雨が上がったのでカッパを脱げたのがありがたい。
眺望がよければ楽しい登りだったんだろうけど。
ということで4時間くらいで太郎平小屋に到着。
ここで登山届けを出すようになっていた。
太郎兵衛平から木道を20分歩いて薬師峠キャンプ場へ。
テントを設営して薬師岳を登るつもりだったけど、天気がよくないためあきらめる。
そうなるとあとはビールを飲むだけ。
きっと薬師岳を登るだけだったら悔しかったろうけど、縦走のプロローグだと思えば何ともない。
翌日はまだ暗い午前4時にテント場を出発して薬師岳へ。
どうしてもこの日の行動がきつくなりそうなので早めに動くことにした。
身軽で登ったのでコースタイムより早く1時間40分で山頂に着いてしまった。
なんだか広大な薬師岳に登った実感がない。
山頂にいると雨が降ってきたので、急いで下山開始。
7時半にテン場に戻ると雨も止んでいるので一休み。
もうほとんどテントがないので山では行動が早い。
ゆっくり朝ご飯を食べていると雨が降り出し、やがて大降りになってきた。
急いでテントを撤収すると疲れてしまう。
先行き不安になりながら8時半にはテン場を出発。
これなら昨日のうちに薬師岳を登っておけばよかった。
また太郎平小屋に戻ってきて、これから先が長い黒部五郎岳へ向かう。