読売新道 〜折立から赤牛岳と黒部湖へ〜

 

☆黒部湖

二便目の渡し船が10時20分だったので、ゆっくり朝を過ごした。
それでも念のために朝7時過ぎには奥黒部ヒュッテを出発。

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まずは東沢の桟橋を渡っていく。

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黒部川沿いの登山道は丸太の橋や階段の連続。
まるでアスレチックみたい。
川沿いなので標高の大きな変化はないけど、思ったよりアップダウンがある。


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時間調整をしながらゆっくり歩く。
ここに道を作った人たちに感謝するしかない。


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黒部ダムが近づくと川幅が広くなってきた。

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約2時間で平ノ渡場に到着。
何もなくて船着き場とは思えない。
まだ1時間以上も時間があったので、のんびり船を待つことに。
ときどき工事関係と思われるボートが通っていく。


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黒部ダムができて川を渡る登山道が沈んだため義務付けされた渡し船。
そのため無料で乗ることができる。
10時くらいに雨が降り出してきたのでカッパを着て待つことに。
ちゃんと時間どおりに船が来た。
なんだか沖縄の離島に渡るみたいなワクワク感。

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10分くらいの短い船旅で対岸へ。
このまま黒部ダムまで船で行けたら楽かもしれない。

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平ノ小屋には寄らずに再出発。
ここからも同じような丸太の橋や階段が続く。
雨が強くなってきて我慢の歩き。

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雨で濡れた岩や木の根で三回も滑って転んでしまった。
読売新道の急坂では気を付けていたけど、ゴールが近づき緊張感が下がってきた。
黒部湖を周回する観光船が通るので乗せてくれえという気持ちがいっぱい。
ようやく建物が見えてきたので、どうやらロッジくろよんのようだった。
でもまだまだ遠い。

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何回か沢の橋を渡ったりして、まだまだ樹林帯の道が続く。

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そして午後2時半、やっとロッジくろよんに到着。
さすがに雨の中の歩きは精神的に疲れた。
レインスーツを脱ぐと、Tシャツやズボンがズブ濡れ状態。
雨も上がり晴れ間が出てきたので、もっと早く晴れてくれればと感じた。
このまま雨だったらロッジくろよんに泊まろうかと思った。
聞いてみると雨でキャンセルが多くて部屋が開いているそう。
料金も山小屋と変わらない。
でも晴れてきたので、ここは最後までテント泊をすることに決めた。

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本当はもう黒部ダムが目の前なんだけど、翌日の高速バスを予約しているので時間調整の泊まり。
悪天候を想定しての予備日みたいなもの。
ロッジくろよんのテント場は小さいけど、居心地がよかった。
テントを設営すると、またまた雨が降り出す。
やはり最後もこの展開か。
雷も鳴り出して豪雨状態に。
逆に山にいるときでなくて助かった。
しかし濡れたものを乾かせなくて、やはりロッジに泊まったほうがよかったかも。
残った食料を使いきって、ビールを飲みながら山旅を振り返った。

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夜中ずっと大雨だった。
翌朝も降っていたので出発時間を悩んでいた。
すると朝の6時くらいに雨が止んだので急いでテントを撤収。
ビショ濡れのテントは重いけど、食料が無くなったので逆にザックが軽い軽い。
ただ濡れたズボンをトイレの屋根の下で干していたけど、結局乾いていない。
もう歩いて乾かすしかない。

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ロッジくろよんのテン場からは舗装された道なので、気分的には昨日で登山は終わっていたのかも。
歩いてすぐ黒部ダムとかんぱ谷橋が見えてくる。
まだ朝も早いので観光客が少なくて静かだ。

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黒部ダムに来たのは二回目だから通り過ぎるだけ。

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久しぶりに冷たい甘いものが食べたくなり、山イチゴのソフトクリームで読売新道に乾杯。

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すると雨が降り出してきたので、タイミングよすぎだ。
あとはトンネルを歩いてトロリーバスに乗り扇沢へ。

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路線バスで大町温泉郷の薬師の湯へ。
ここはツーリングで何回も来たことがある馴染みの温泉。
それに六日ぶりに入るお風呂が何よりうれしい。
やっぱり山登り縦走のあとの温泉は格別だ。



あとは路線バスで信濃大町へ向かい、新宿行きの高速バスで帰るだけ。
中央道がお盆休みの大渋滞だったけど、バスだと寝ていられるので助かった。
これでついに六日間の山旅が終わったのでした。




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